昆虫族デッキ

概要

《デビルドーザー》という強力なモンスターを最大限活用するために、デッキのほとんどを昆虫族モンスターで固めたデッキです。《共鳴虫》と《ドラゴンフライ》という二種類のリクルーターから《アルティメット・インセクト LV3》を特殊召喚し、《アルティメット・インセクト LV5》に進化させて戦います。

モンスターの戦闘においてリクルーターは非常に粘りがきくことと、「アルティメット・インセクト」は相手のモンスターの攻撃力を下げる効果を持っていることを考えて、罠は《王宮のお触れ》を採用します。《炸裂装甲》などの罠の効果を無効にすることで、モンスターの戦闘を起こりやすくします。

カード解説

《デビルドーザー》

昆虫族デッキの切り札といえる強力なモンスターです。墓地の昆虫族モンスター2体を除外するだけで特殊召喚できるので、デッキのモンスターの多くを昆虫族にすれば簡単に特殊召喚できます。しかし、それ以外の方法では召喚できないので注意が必要です。

《アルティメット・インセクト LV7》

他の多くの最上級レベルモンスターとは違い、このモンスターには蘇生制限も召喚制限もかかっていない普通のモンスターです。ですから、《デビルドーザー》と違って《代打バッター》で特殊召喚することが可能です。

このデッキにおいては生け贄召喚することはまずありません。レベル5が進化するか、墓地からの蘇生、《代打バッター》による特殊召喚によって場に出ます。

《アルティメット・インセクト LV5》

通常《アルティメット・インセクト LV3》からの進化で場に出します。こうすることで相手モンスターの攻撃力を500下げる効果を得ることができます。また、相手のバトルフェイズ時に《代打バッター》で特殊召喚する際は、レベル7よりもレベル5を特殊召喚した方がよいことがあります。これなら比較的安全に自分のターンでレベル7に進化でき、攻守のダウン効果も得られます。

レベル7と同じようにこのカードも生け贄召喚することはあまりありません。レベル3からの進化、《代打バッター》による特殊召喚によって場に出ます。

《アルティメット・インセクト LV3》

相手ターンで《共鳴虫》と《ドラゴンフライ》からの特殊召喚がメインになるモンスターです。通常召喚することはほとんどないので、いつまででもデッキに眠っていて欲しいモンスターといえます。

《代打バッター》

「アルティメット・インセクト」シリーズを特殊召喚するのがメインですが、相手の攻撃モンスターの数によっては《共鳴虫》と《ドラゴンフライ》も候補に挙がります。

最後のとどめなどの特殊な状況以外では、手札に特殊召喚したいモンスターがいない場合に無理して場に出してはなりません。

《代打バッター》の効果は任意効果となっているので、代打バッターを生け贄にして《アルティメット・インセクト LV5》などを召喚した場合は効果が発動しません。また、相手のフィールドから自分の墓地に送られた場合も効果が発動しないので注意が必要です。

《ドラゴンフライ》

《アルティメット・インセクト LV3》を適切なタイミングで特殊召喚するためのカードです。相手の場にまだ攻撃していないモンスターがいる場合は、《ドラゴンフライ》を特殊召喚して場をつなぎます。

《共鳴虫》

状況に応じて《アルティメット・インセクト LV3》、《代打バッター》、《ドラゴンフライ》、《共鳴虫》を呼び分けることのできる、昆虫族専用のリクルーターです。この柔軟性が昆虫族デッキのキモと言っていいでしょう。

《魔導雑貨商人》

《デビルドーザー》が墓地に昆虫族モンスターを必要とするため、モンスターを墓地に送れるこのカードとの相性は抜群です。また、墓地にあるこのカードは再利用する価値が低いので、昆虫族であるということをいかして《デビルドーザー》の召喚コストとしてしまうのがよいでしょう。

《貪欲な壺》

墓地に行ってしまったレベルモンスターを再利用するためにも、このカードは外せません。さらに、《聖なる魔術師》をデッキに入れることで何度も使い回すことも視野に入れます。

デッキに戻すモンスターは《聖なる魔術師》、「アルティメット・インセクト」一式、《共鳴虫》を優先させましょう。特に《アルティメット・インセクト LV3》からの《アルティメット・インセクト LV5》はデッキの基本エンジン部分なので、最優先でデッキに戻します。

デッキリスト

モンスター(25枚)
デビルドーザー×3枚
アルティメット・インセクトLV7×3枚
アルティメット・インセクトLV5×3枚
アルティメット・インセクトLV3×2枚
共鳴虫(ハウリング・インセクト)×3枚
ドラゴンフライ×3枚
代打バッター×3枚
魔導雑貨商人×3枚
聖なる魔術師(セイント・マジシャン)×2枚

魔法(11枚)
ライトニング・ボルテックス
月の書
強奪
突然変異(メタモルフォーゼ)
団結の力
貪欲な壺
天使の施し
大嵐
サイクロン
早すぎた埋葬
光の護封剣

罠(4枚)
リビングデッドの呼び声
王宮のお触れ×3枚

基本戦略

序盤

まず最初に《王宮のお触れ》を手札に加えることを優先します。《魔導雑貨商人》が活躍してくれることでしょう。手札に来るまでは各種リクルーターなどでしのぎ墓地を肥やします。こちらから無理に攻撃する必要は全くありません。

中盤

《王宮のお触れ》が手に入ったらリクルーターや《代打バッター》と一緒に伏せます。ここで相手の攻撃が終わったときに自分の場に《アルティメット・インセクト LV3》がいるようにうまく調整します。

自分のスタンバイフェイズに《アルティメット・インセクト LV5》に進化させ、《王宮のお触れ》のバックアップを得て一斉攻撃を行います。このとき《デビルドーザー》と一緒にアタックできればなおよいです。

終盤

《貪欲な壺》で「アルティメット・インセクト」などを回収しつつ息切れを防止します。余裕があれば《聖なる魔術師》で《貪欲な壺》を回収するとよいでしょう。

サイドデッキ

今回採用した昆虫族モンスターのほとんどが《スキルドレイン》の影響を受けません。「アルティメット・インセクト」の攻守ダウン効果とリバース効果モンスターに影響があるくらいです。前者はおまけ的な要素も強いので使えなくても問題は少ないでしょうし、後者は他のカードと入れ替えればよいだけのことです。

相手によっては《王宮のお触れ》よりも《スキルドレイン》の方が効果的な場合もあると思います。その場合は下記のようにカードを入れ替え、2本目から違った形で戦うことも可能です。

OUT

  • 《魔導雑貨商人》3
  • 《聖なる魔術師》2
  • 《突然変異》1
  • 《王宮のお触れ》3

IN

  • 《甲虫装甲騎士》3
  • 《押収》1
  • 《聖なるバリア-ミラーフォース-》1
  • 《激流葬》1
  • 《スキルドレイン》3

最後に

昆虫族デッキには実戦に耐えうるような専用の魔法・罠カードがありません。今後発売されるカードでこれらが追加されることになれば、さらなるパワーアップが期待できます。デッキが強くなるかもしれない可能性があることは、デッキを磨いていく上でモチベーションの維持にも一役買うでしょう。今後昆虫族デッキが日の目を見ることになり、それにこの記事が何かの役に立つことがあれば、作者としてはこれ以上の喜びはありません。

今回は種族統一デッキの友といえる《群雄割拠》については触れませんでしたが、興味がわいた方はご自身で研究してみるとよいでしょう。構築次第ではとてもよいデッキになると思います。

参考文献

【昆虫族】- 遊戯王カードWiki

昆虫族デッキ」への3件のフィードバック

  1. 昆虫族デッキを探していたのですが、
    丁寧な解説で非常にわかりやすかったです。
    早速組ませてもらいます。

  2. 楽しませていただきました
    僕は孵化を使っているのですが、やはりデメリットが大きいのでしょうか
    あと残念ながらデビルドーザー→制限、聖なる魔術師→禁止になってしまいましたね
    残念です

  3. 《孵化》は基本的にアドバンテージの損になるので、安定したデッキを使いたいという人はあまり使わないんじゃないでしょうか。
    《孵化》を使ってでも出したいような昆虫族モンスターが出てくれば化けるかもしれませんね。
    遊戯王オンラインでは《デビルドーザー》は制限カードになっているんですね。
    デミスドーザーのとばっちりを受けたとか。
    昆虫族デッキは《デビルドーザー》という切り札があったもまだまだパーツが足りない段階だと思うので、早期の制限解除を望みたいですね。

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